心を整える〜心の調和度を高めるために必要なこと〜

人間の幸不幸は心で決まる

日々を生きている中で、人間色々なことがあると思うのですけれども、結局のところ、人間の幸不幸というのは心で決まるものだと思います。

いかに心を整えることができるかどうか。

この点に私たちの幸せはかかっているのではないでしょうか。

心の状態というものが幸せを左右するものであって、心が調和されていることが最も大きな幸せにつながっているのだと思うのです。

今、あなたの心の中を占めているものは何でしょうか。

仕事や家庭の悩み、人間関係の苦しみ、将来の不安など、そのような心配や不安、恐れなどが何度も何度も思い浮かんでくると、不幸感は強くなっていくものですよね。

もし、そのような悩みや不安が心から解消されれば、それだけで気持ちも軽くなり、満たされた気持ちや平安さというものが感じられるようになるはずです。

そのように心が整えられて、心の調和度が高いという、そのような状態こそが人間神の子の本来の状態に戻っていると言えると思うのですが、どうすればそのように常に心を調和させて生きていられるのでしょうか。

呼吸を整えると心も整う

心と肉体は色心不二とも言われますけれども、密接につながっているものです。それはつまり肉体の状態を整えることが心を整えることにつながるということです。

一つ単純なことではありますが、「呼吸」を整えることで心も整ってくるということがありますよね。

心が乱れる時というのは、呼吸も乱れがちであり、心臓の鼓動が早まり、息が急激に上がったりするものです。

たとえば、多くの人たちの前で発表をしなければいけないとか、会社の面接とか、そのような緊張する場面に身を置いたとき、深呼吸をすることで緊張も解けて、心が落ち着くものです。

切羽詰まっているようなときはもちろんのこと、それだけに限らず、自分の中で抱えている様々な悩みや不安が押し寄せてくるようなときに意識的に呼吸を整えることで、心の平静さを取り戻すことができます。

心の調和とは丸い心を取り戻すこと

心の調和度が高い状態というのは、丸い心をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。まん丸の円のような心です。

何かの心配や不安、恐れ、怒り、憎悪などがあるとき、心はどのようになっているのでしょうか。

それはまん丸ではなくて、尖ったり、でこぼこしたりしていて、形がまん丸ではなく大きく崩れてしまっていて、荒く粗雑で、波立っている状態です。

そのような、がちゃがちゃした状態の心を丸い心に戻すということが心の調和を取り戻すということです。

たとえば、誰かに嫌なことを言われたとき、その言葉がいつまでも引っかかっていて、落ち込んでしまうという人も多いかと思います。

「あの人はなぜ自分にあんなことを言ったのだろう?」と傷ついて、その言葉が心から抜けないこともよくありますよね。それが気になり始めると、なかなかそこから抜け出せません。

そのときに大切なのは自分としての答えを出していくことです。

相手はなぜそのようなことを言ったのだろうか。何か自分に原因があったのか。もし自分に原因があったのならば、相手に謝ろうと決める。そして実際に謝る。

また、もし自分に原因がないならば、他に思い当たる原因を探してみる。すると、ただ単に相手の機嫌が悪かっただけなのかもしれないし、相手のプライベートで何か不幸なことがあったのかもしれない。

答えを出すというのは、そのようにして自分の思いや考え、あり方を明確にしたり、修正したりしていくということです。

それは心の波紋をおさめるということでもあります。波立った心の波をおさめるということです。

心が波立った状態が長引けば長引くほど、苦しみは強くなりますし、不幸感に苛まれることになりますので、波立った状態をいかに素早く元に戻していくかという心の切り替えが大事なことです。

そのためには、相手の言葉を受け流していくことも必要かもしれません。「そういう考え方もあるよね」と受け流すということです。

それは、自分自身で多様な物の見方をできるかどうかが問われているということでもあります。

空の上から自分自身を見つめてみる

悩みや不安に対する答えを出していく上で大切なことは、今の自分よりも高い視点からその問題を眺めてみることです。

たとえば、空の上から自分を見てみるということも一つの方法だと思います。空の上に自分がいると仮定して、そのように高い場所から自分の悩みを眺めたときにどのように思うか。

よくよく考えてみたら小さな悩みだなと思うかもしれませんし、高い視点に立てば感情に振り回されることなく、周りもよく見えるようになりますし、ポジティブに昇華しやすいということがあります。

また、「善意の第三者」として自分を見つめるというふうにも言われますけれども、客観的に、善なる思いに満ちた第三者になったつもりで自身の思いや行いを振り返ってみる。そして、自分に原因があるならばすぐに改めることが大切ですし、それを一つの学びとして今後に生かしていくことです。

いずれにしても悩みの中からプラスなものを見出していくことが大切で、エゴの思いや自分の欲望でそれらを解決していくようなことは望ましくありません。

問題の原因になっている人を非難したり、相手のせいにしたり、苛立ちをぶつけたり、責めるような答えを出していくことは避けるべきです。

なぜなら、そのようなネガティブな心になれば、反対に余計に心が荒れて波立つことになるからです。

大宇宙の調和に心を同調させていく

この大宇宙というものは大きく調和をしていて、限りなく圧倒的な調和度に満ちているものです。

丸い心が広がっていけば、それは宇宙につながっていき、その中に溶け込むようにして宇宙に満ちている愛のエネルギーに同調していきます。

宇宙全体には調和を保とうとする神のご意志が働いています。もしどこかで調和が崩れるようなことがあれば、そのバランスを取ろうという動きが自動調節機能のように働き、圧倒的な愛の調和度が維持されています。

それは個々人においても一人ひとりは宇宙の一部そのものですので、心というものを通して宇宙全体とつながっておりますから、宇宙の神の愛のエネルギーに直接結びつき、同調していくことで自然と心も調和し、心の平安が取り戻されてくるということがあります。

それはたとえば、宇宙の星々や星雲の写真などを眺めて意識をその中に溶け込ませていくようなことをするのも一つの方法かもしれません。様々な星々が浮かんでいる中で、自分もその中に立ち、宇宙の一部として存在しているような感覚を覚えれば、大きな安らぎや幸福感が満ちてきます。

また、作用反作用の法則というものがありますけれども、愛に反する不調和な波動を発すれば、その反作用として不調和な波動が返ってきますから、それにより自分の心は乱れて、苛立ちや苦しみが湧き起こることになります。

自分の発したものがまさに自分自身に返ってくるということです。

人生で起きることは心を整えるための訓練材料

今回は心の調和度を高めるということでまとめてみました。

心が乱れる要因は本当に人によってケースバイケースかとは思いますが、その乱れた心をいかに丸く調和させていくか。人生で起きることというのはその訓練材料とも言えるかもしれません。