落ち込みやすい性格を変えたい人へ
人に何か言われると、すぐに傷ついて落ち込んでしまうという人がいます。それはその人が「弱い」のではありません。人の言葉を敏感に感じ取りやすいだけで、弱いわけではありません。むしろ、感受性が豊かな証であって、それは一つの力です。
言葉というのは、思いのこもったエネルギーそのものなので、それを受け止め、考え続けると、どんどん強く、大きくなっていきます。それがプラスの言葉だったらいいのですが、マイナスの言葉であると、どんどん加速してマイナスになっていきます。
たとえば、人から「お前はどうしようもない奴だ」と言われて、その言葉に傷つき、心の中から離れなくなると、ことあるごとに「お前はどうしようもない奴だ」という言葉が頭の中でリフレインするようになり、「自分はどうしようもない奴である」というイメージが自分の中で強まり、それがどんどん現実になっていってしまいます。
どこかでプラスの言葉を入れ込んでいくか、マイナスの言葉をプラスに転化していくかしないと、マイナスの方向に進み続けてしまうのです。
意識的にポジティブな言葉やプラスの思いを心の中に増やす
同じようなエネルギーは集まり強まっていくというのがエネルギーの法則であり、否定的な思いを心に持っていれば、綿菓子がどんどん大きくなっていくように、否定的な思いが膨らんでいき、その思いというのは大きくなっていきます。
そして、否定的であればあるほど、幸福感はどんどん減っていき、「自分なんか生きていても意味がないんだ」と自らの存在価値まで疑い始めるようになります。そうなると、その思いを打ち消し、そこから抜け出すには、相当のプラスの言葉(エネルギー)を心の中に入れていかなければなりません。
そのためには、
ポジティブな言葉に積極的に触れる。
肯定的な言葉をどんどん口にして発する。
自分の良いところに次々と焦点を当てる。
など、ポジティブな思いを意識的に自分の中に増やしていくのです。
これは誰でもできることであり、とても簡単ですから、ぜひ実践してみてください。そして、それを継続することがとても大事です。
人の言葉を川のように「受け流す」
もし、あまりにも人の言葉に傷つきやすいというときは、そういうときは人から言われたことを受け入れるのではなく、「受け流す」という手もあります。
反発するでもなく、受け止めるでもなく、川が流れるように流していく。簡単に言えば、気に留めないということです。その言葉を心に留め置かない。
川の一部には、流れが淀み、汚れた水が溜まってしまっているところがありますが、心の中にそのような溜まりをつくらない。それがあると、どんどんマイナスに、ネガティブに落ち込んでいってしまうので、どんどん流していく。言われたネガティブなことを何度も考えないで、どんどん流していく。
人から言われた耳の痛いことを全く何も考えなくていいということではありませんが、ネガティブなことというのは、愛が感じられない言葉です。厳しくても本当に自分を生かそうとしてくれている言葉には愛があるものです。攻撃的で、傷つけようという意図のためだけに投げられた言葉を受け流していけばいいのです。
川のように生きる。
それはしなやかな強さの表れです。