死の意味と霊性の目覚め

永遠の魂

死というのは誰にも例外なくやってくるものであり、あらゆる人に起きるものです。

死に直面しないという人は一人もおらず、それは人種や民族、宗教に関係なく、生きている人であれば誰もが通過することになる出来事です。

それはつまり、誰もが死の意味を問う時が来るとも言えます。

それは多くの人たちが亡くなるような天変地異や感染症はもちろん、個々人における病というものをもっても、死の意味を考える機会が与えられているという言い方もできるのではないかと思うのです。

普通に生きているときには、人間はやはり死のことなど自分とは関係ないものとして生活していることがほとんどではないでしょうか。

ところが、改めて死の意味を考えるような状況に直面することで、普段は考えもしなかったような本来の自分たちの姿に気づくきっかけになっていると思うのです。

そのようなきっかけがなければ、つつがない日常の中を生きて何事もなく過ぎていくだけですけれども、死を意識せざるを得ない状況になって、本来の人間の霊性を取り戻し、私たちが魂であり、永遠の命の中で生き通しの存在であり、転生輪廻を繰り返しているのだということに気づく人たちが数多く出てくるのだと思います。

それは肌の色が違っても、思想が違っても、国が違っても、誰もが共通して経験する死というものを契機として私たちが霊性に目覚めていき、一つにまとまっていくことができるようになっていく。

死というのは決して単なる忌むべきものなどではなくて、それがあるからこそ、本来の最も大切な霊性というものに目覚める一つの機会として私たちに与えられたものであります。