前世、今世、そして来世へ

この世とあの世

前世、今世、そして来世へ

飯田史彦さんが書かれている『生きがいの創造』(PHP文庫)の中で、トロント大学の医学部精神科の主任教授であるジョエル・L・ホイットン博士の言葉が紹介されています。

「生まれ変わりが真実だという証拠については、そのほとんどが状況証拠ではありますが、きわめて有力なものがそろっている現在、理論的にこれを認めることに、特に問題はないと思われます。

どうか皆さんも、私と同じ結論に到達されるようにと願っています。すなわち、私たちはかつて前世を生きたことがあり、おそらく、来世もまた生きるだろう、そして今回の人生は、永遠に続く鎖の、ほんの一部でしかない、と」

私も全くその通りだと思っている者として、この言葉は改めて心に染み入るものでした。

私たちが思い出すことのない転生というものが過去にいくらでもあるのにもかかわらず、それらのことは普通は全く覚えてもいないし、思い出すこともできません。

それはなぜかと言えば、それらの記憶を一度すべて消して生まれてくるからです。人生は白紙でのスタート。

過去世の記憶を覚えていると、魂修行としてはメリットよりもデメリットのほうが多いのだろうと思います。

もちろん、死んであの世に帰れば、過去世のことも含めてすべてを思い出します。

しかし、生きている間に今世きりではないことに気づけば、人の生き方は大きく変わるはずだし、生き方が変われば、人はより幸せになっていけることは間違いありません。