人は死んだらどうなるのか【無になって終わり?】

この世とあの世

人は死んだらどうなるのか【無になって終わり?】

人は死んだらどうなるのでしょうか?

まず、死ぬと肉体から霊体が離れます。霊体というのは、私たちの魂の一部で、肉体に入っているものです。

霊体は見ることも聞くこともできますので、ベッドに横たわっている抜け殻のような自分の肉体を見てびっくりするかもしれません。

「なんで自分がベッドに寝ているんだ?」

そんな疑問が湧いてくるかもしれませんが、家族がベッドの周りで泣いていて、自分はまだここに生きていて元気なんだということを伝えたくても、話をすることができません。「おれはここにいるよ」と言っても、全然聞こえていないのです。

自分がまだ生きていることを伝えるために、「おい!」と家族の肩を叩こうとしても、手がすり抜けてしまい全然触ることもできません。

お葬式は本人に死んだことを自覚させるために行っている


不思議に思って途方に暮れているうちに、葬式が始まります。自分自身の葬式が始まるのを見て、「どうやら自分は本当に死んでしまったらしい」とようやく気づき始めます。

実は、葬式というのは、霊体になった本人に死んだことを自覚させるために行われているのです。なぜなら、死んでも意識というものはなくならないので、多くの人が死んだことに気づかないからです。

一方で、まだ生きている家族や友人からすれば、亡くなった人を前にすると、最初はただ眠っているだけのように見えます。死後しばらくはまだ血色もよく、被せてある白い布を取ってみても、生きているときとなんら変わらない感じなのです。

ところが、死んでから一日、二日経つと、明らかに死んだ人の顔が変わっているのが分かります。本当に死んでしまったんだという感じを受けるのですが、それは霊体が肉体から抜けたということです。

自分が死んだことに気づいた頃、あの世の世界への案内人である守護霊がやって来る

自分の葬式を見て、本当に自分が死んだことに気づくと、頃合いを見て、あの世の世界へ案内する人がやって来ます。それが守護霊と言われる存在です。すでに亡くなっている両親や親類、友人が一緒にやってくることもあるようです。いずれにしても、あの世へスムーズに旅立っていくために守護霊がやって来ます。

このとき、この世に執着があると、スムーズにあの世に旅立つことができません。

残してきた家族や人生でやり残した仕事、財産や土地など、この世に対する思いが強すぎると、なかなかあの世に帰ることができません。また、この世でまだ生きている人が亡くなった人に対する離れたくないという強い思いを持っていても、その思いに引っ張られてなかなかあの世へ旅立つことができません。

ですから、生き残っている側は、死んだ人と離れたくないという思いではなく、「自分たちは大丈夫ですから安心してあの世に帰ってください」と送り出す気持ちを持つことです。そして、亡くなった人は、死んだらこの世の物事には執着をせずにあの世に帰っていくことが大事です。

そのために守護霊が、死んだ人に対して、あの世が自分たちの住んでいる元々の世界であり、自分たち人間は魂として、あの世とこの世を行ったり来たりしているということを懇々と説きます。死んだら終わりだと思っていたかもしれないけれども、そうではないんだということを聞かされるのです。

この世での一生の様子を映画のようにスクリーンで見ることになる

そうして、守護霊に導かれてあの世に来ると、そこであることをします。何をするかというと、自分の一生がスクリーンに映し出されて、今回の人生を振り返ることになります。

周りにいるたくさんの人が一緒にそのスクリーンを見ることになります。生きている間に、誰も見ていないと思っていたこともそこですべて映し出されてしまいます。

一つひとつの行いや言動、心に思ったことも吹き出しのようにして映し出されるので、生きているときに心で思っていたことは自分以外には誰にも分からないと思っていたかもしれませんが、あの世に帰ったときにはすべてが明らかになってしまいます。

それらは隠し通すことができません。人によっては、もう恥ずかしすぎて見ていられないということもあるかもしれません。そんなことにならないように、この世で生きているときは行いも思いもすべてがガラス張りだと思って、恥ずかしくない生き方をした方がよっぽどいいのではないかと思ってしまいます。

ただし、すでに十分霊的な自覚を持って生きていた場合などは、スクリーンを見せられるようなことはないこともあるようです。

肉体がなくなっても人は死ぬことがなく、永遠に生き続けていく

人は死ぬと、肉体を離れてあの世に帰ります。そして、人生の一コマ一コマにおいて、それらが愛の方向に沿っていたものなのか、悪意や人を傷つけるためのものだったのか、一生を通してどれだけ愛ある人生を送ることができたのか振り返ることになるのです。

そのような振り返りを経て、あの世で元いた世界に帰っていくことになります。

肉体がなくなっても、人間は死ぬことがありません。

なぜなら、魂の一部が霊体として肉体に宿っているだけだからです。人間の本来の姿というのは、肉体ではなく魂のほうです。

魂というのは、永遠の命を与えられており、この世での人生というものは何度でもやり直すことができるものなのです。