親子の関係は偶然ではない

「どうしてこんな親のもとに生まれてきたんだろう」

「我が家にこんな子どもが生まれてくるわけがない」

「自分で親を選ぶことはできないし、自分で子どもを選ぶこともできない」

そんなふうに思っている人もいるかもしれません。

しかし、親子というのは、互いに約束をしてこの世に生まれてくるのです。

私たちはこの世限りの存在ではありません。肉体の目には見えない魂としての姿が私たち本来の姿であり、死んだ後はあの世に帰って生き続けているのです。

あの世にいるときに、「今度、地上に生まれるので、親になってもらえませんか」と相手にお願いして、互いに了承済みの状態で縁を結んで生まれてくる。

ですから、もし「こんな家に生まれてきたから自分は不幸だ」という人がいるならば、そのような縁を結んできたのはあなた自身なのですよということです。

親は自分で決めて生まれてきたのです。
そして、子どもとも約束をして、生まれてきたのです。

私たちはなぜ親子の約束をして生まれてくれるのか。

それは、互いに愛を学ぶためであります。

親子という関係で生まれたからには、簡単には逃げられません。
その関係性の中で、学ぶべきことがあるということなのです。

偶然親子になるということはありません。

たとえば、過去の人生において、相手に非常に大きな恩があり、今回の人生では親として相手を無償で育むことで恩を返すというケースもあるでしょうし、中には、障害を持って今回の人生を生きるという計画を立ててくる人もいますので、そのような子どもの親になることで、相手を励まし、見守り、愛し育てていくという立派な方もおられます。障害を持ったお子さんを育てている方は、それだけ魂の器の大きい、愛深い方なのです。

たとえ血のつながっていない子どもであったとしても、そこには必ず何らかの目には見えない糸でのつながりがあるのです。

そのような人生を、あなたは自分で計画してきた、ということなのです。

ですから、苦しいこともあるかもしれないですけど、目の前にある状況から逃げずに、それにしっかりと向き合う必要があるのです。

それがあなたにとっても、相手にとっても、互いに愛を学び、成長するための最高の機会であるということ。そう思ったのならば、相手に対する感謝も湧いてくるのではないでしょうか。