人はなぜあの世からこの世へ生まれてくるのか

この世とあの世

私たちがあの世からこの世へ生まれ変わり、この世での人生を終えるとあの世へ帰っていくというサイクルを何度も何度も繰り返していることを「転生輪廻」と言います。

「そのような生まれ変わりがあり、天国もあるとしたら、その天国は素晴らしい世界のはずなんだから、人間はこの世に生まれてこないでずっとそこにいればいいのに」と疑問に思う人がいるかもしれません。

天国は素晴らしい世界であり、本当に美しい世界だと言われます。

私たちは眠っている間に肉体を抜け出してあの世に帰り、霊的エネルギーの補給をしてまた肉体に戻ってきているので、その間のことを覚えていてもいいはずなのですが、目覚めると夢で見たことはほとんど忘れてしまいますよね。

しかしながら、実際、夢で見ていることはあの世で見ていることであることも多いものです。

あの世の世界では自分の周りには自分と似たような考えや価値観を持った人たちしかいません。あの世は念の世界であり、思いそのものの世界ですから、波長同通の法則の中で似たような人たちが集まって村のようなものをつくって暮らしています。

似たような人たちばかりの世界では居心地はいいかもしれませんけれども、魂的にはなかなか成長や進化につながりません。

ところが、この世には自分とは異なる個性を持った人や、霊的な進化成長の度合いが異なる人が一緒くたになって生まれてくるので、あの世にいるときには学べないようなことが学べる場所でもあるのです。

もちろん、この世においても波長同通の法則は働いていますが、物質の肉体をまとうことによって、それぞれの波長や波動があの世ほどむき出しになるようなことはありません。

また、この世に生まれてくるに当たっては、それぞれの人がそれぞれの課題を持って生まれてきます。

その課題を「カルマ」と呼ぶこともありますけれども、地上に生まれてその課題はクリアできたのか。今回の人生で魂としてどのような学びを得られたのか。反省すべき点は何だったのか。それらについてはあの世に帰ってからそれぞれ振り返ることになります。

そのようにして、あの世とこの世の生まれ変わりを繰り返しながら、私たちは霊的に進化、成長をしているのです。

それは人間だけでなく、動物や植物であっても同じであり、動物は動物の魂として、植物は植物の魂として魂修行をしている霊的な存在です。動物や植物も私たちと同じ神の子であり、転生輪廻を繰り返しています。