なぜ人は死なないのか
あらゆる人に例外なく訪れるもの、それが死です。どんな人であっても、死からは逃れることができません。
人は死ぬとどうなるんでしょう?
肉体がなくなって、魂というエネルギー体になります。この世で生きているときは、魂が肉体をまとっています。人間は元々、魂という愛のエネルギー体であり、この世で生きているときは、洋服を着るかのように肉体をまとっているのです。
死というのは、その肉体を脱ぎ捨てる瞬間のことです。チョウがさなぎから羽化して飛び立つように、人間も肉体を脱ぎ捨て本来の姿に返っていくのです。
存在の仕方が変わるだけであり、エネルギー体としての自分自身は、変わらずに意識を持ったまま生き続けているのです。
死んだ後、人はどうなるのか
人は死んだ後も「見る」こともできれば、「聞く」こともできるのです。ただ、肉体がないので、モノに「触る」ことができません。霊体の手で何かの物体に触ろうとしても、手が通り抜けてしまいます。
また、この世の世界で生きている人からは、死んだ人の姿は見えません。肉体の目では見えないのです。
エネルギー体になったもの同士は、あの世と呼ばれる世界で、普通にコミュニケーションを取って生きています。肉体がなくても、感情や思いを互いに伝え合うことはできるのです。
死というものを境にして、姿かたちは変わるものの、人の命に終わりはありません。そういった意味で、人は生き通しであるということなのです。
魂というのは愛のエネルギーそのものであり、消滅することがないのです。エネルギーとして生み出されたものは消え去ることはないのです。
死なないことに気づいたとき、生き方が変わる
人は死んでも死なないということに気づいたとき、生き方が変わるのです。
刹那的な生き方もしなくなりますし、あくせくもしなくなります。そして、今という瞬間を大切にするようにもなります。
なぜなら、永遠の時の流れの中で、今というこの瞬間は二度と帰ってこないことを知ることになるからです。
今という瞬間は流れ去っていくものではなく、未来に向かって積み重なっていくものです。過去から現在という一点を通して未来へつながっていくものです。それは一本につながっているものです。
人の命というものはそのような広がりを持ち存在しています。八十年やそこらで途切れるようなものではないのです。
肉体を持って生きている時間などわずかなものです。人は肉体を持たずに生きている時間のほうが圧倒的に長いのです。