アレキサンダー大王の転生輪廻
今回はアレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)(紀元前356年-紀元前323年)の転生輪廻について触れてみたいと思います。
いくつかの転生を挙げていきますが、そこに共通している人生や生き様を通してアレキサンダー大王と言われる方がどのような個性の魂であるのか。
また、天上界においてどのような使命と役割を担っているのか。
神の七色の光線における赤色光線の中で、アレキサンダー大王はその使命を果たされているのですけれども、その内容についてお話してみたいと思います。
アレキサンダー大王
まずはアレキサンダー大王についてです。
アレキサンダー大王はマケドニア王国の王であり、歴史上最も偉大な統治者の一人だと言われています。
アリストテレスから哲学や科学、政治などを学び、紀元前336年に父であるフィリッポス2世が暗殺されたことを契機に20歳でマケドニア王に即位しました。
アレキサンダー大王は軍事や戦略の天才であり、緻密な計画と大胆な行動力を併せ持ち、次々と新しい領土を手に入れました。
しかし、その目的は単なる征服ではなくて、異なる文明を結びつけ、新たな世界秩序を築くことでした。
アレキサンダー大王によって建設された多くのアレクサンドリア市は、ギリシャ文化と東方文化の融合の象徴であり、その死後もヘレニズム文化として世界に影響を与え続けました。
戦場では先頭に立って兵士とともに戦い、征服した地であってもその文化を尊重するなど、そのカリスマ性や知的で柔軟な統治者の顔も持つ英雄として活躍しました。
神の使者としての役割
そのような戦や殺し合いに明け暮れているような状況だけを見れば、本当に神の使者なのかと疑問に思う人も中にはいるかもしれません。
しかしながら、アレキサンダー大王は神の使者として、神の使命を帯びて地上に生まれてきていたのが事実なのであります。
それはこの三次元の地上の世界において国と国を平定しながら、ときには破壊というものを通して神理が伝道される道筋をつくっていくという使命を果たされているのです。
それは先ほどのヘレニズム文化というものを見ても分かるように、当時はギリシャに最高峰の神の叡智が降ろされて西洋文明を形作り、それがアジアの文化圏とぶつかり、流れていく道が作られていったわけです。
ですから、それは我欲や権力に対する欲望、支配欲で行なっていることなのではないということです。
神の叡智を地上に通していくための血管のような道筋を国々の平定や統合をして作っているのです。
神の計画の中で、そのような役割を担っている人たちがいらっしゃるということであります。
ヒンドゥー教のシヴァ神
アレキサンダー大王は古代インドにも転生しています。
それがシヴァ神です。
シヴァ神はヒンドゥー教の三大神の一柱で、「破壊と再生」を司る神です。
三大神のうち「創造」を司るのがブラフマー、「維持」を司るのがヴィシュヌ、そして「破壊」を司るのがシヴァです。
しかし、シヴァの破壊は単なる終わりではなく、新たな創造のための浄化や変革を意味しており、そのため、破壊と再生の神として崇められています。
また、その姿として、額の中央にある第三の目は真実を見抜く力と宇宙的な叡智を象徴し、開くと世界を焼き尽くす力を持つとされています。
そして、シヴァはヨーガの創始者とされ、「アーディヨーギ(最初のヨーガ行者)」と呼ばれて、瞑想にふける者としての側面も持ち、知恵と深い精神性を備えていました。
その時代におけるシヴァ神の役割というのも、実はその後にブッダが生まれて法を説かれる前に、神理が流れるための道筋を整えることでありました。
やはり当時のインドも戦乱が続いている状況があり、国々を平定して治めていくことで神理伝道の地ならしのために活躍されたのでした。
ナポレオン・ボナパルト
アレキサンダー大王は、近現代においてはナポレオン・ボナパルト(1769-1821)として生まれています。
ナポレオンはフランス革命後の混乱の中から台頭し、自らを皇帝としてヨーロッパの大半を征服しました。
ナポレオンは軍事の天才であると同時に、法律や政治制度の改革者でもあり、ナポレオン法典を制定して近代国家の基盤を築きました。
ナポレオンの登場によって、ヨーロッパの封建制度は崩壊し、近代的な国民国家の形成が進みました。
ナポレオンにおいても、アレキサンダー大王やシヴァ神のようにそれまでの古い秩序を破壊し、新たな秩序を生み出すという役割と重なる部分がありますよね。
やはり当時のヨーロッパは宗教改革の後、世界の中でも最高峰の思想や文化が花開いており、その後の世界をリードしていく場所でありました。
そのエリアが一大文化圏であったわけです。
一見すると血生臭い戦争ばかりしているように見えることもあるかもしれませんが、それらは単なる領土の拡大や権力の拡張を目的にしているのではなく、その地域を統一していくことによってキリスト教の教えが流れ広がっていくということです。
ですから、それは国々を統合しながら、神理が広がるための血管をこの地上に配置しているということなのです。
神理が降ろされ、それが伝道され、多くの人々を神のもとへ導き、そして救っていくという神の計画の中で、そのように道筋を作っていく役割を果たされているということです。
自由の神として
アレキサンダー大王は天上界で「自由の神」と呼ばれています。
それはここまで申し上げてきた通り、ときには破壊を通しながらも地上の国々をまとめていかれ、それによって神理が伝達されるための道筋を作る役割を果たし、人々に真の自由をもたらすからであります。
真の自由をもたらすというのは、人々が神理を学び、神の叡智に触れて、自分たちが本来何者であるのかということに気づき、神の子としての本来の魂の自由を手にしていくということ。
神の子としての魂の底からの自由をもたらしていくということ。
やはりこれまでの時代の中で、その時代や環境において人々は自由というものを抑圧されてきた歴史があったのではないでしょうか。
自分たちが本当に心の底から望み、やりたいことがあっても、それらを押し殺し、自身を偽り、自らを欺いて生きざるを得ないことも多かったのです。
自由というものがなければ、私たちは本来の愛を表現することはできません。
そのような不自由さを打ち壊し、人々に自由の解放をもたらす神であるということ。
神の計画の実現のために、そのような使命と役割を果たされている偉大な魂なのであります。
◆「熱き愛の血潮を世界に向けて アレキサンダー大王 アマーリエ」