肉体を抜け出して【二十歳の頃の個人的回想】

永遠の魂

肉体を抜け出して【二十歳の頃の個人的回想】

二十歳のころ、自分の身体から出たいと思っていました。

身体から出られれば自由に動き回ることができる。

肉体を持っていると、どこに行くにしても、いちいち歩いたり、自転車や電車、車などで移動しなければなりません。それが大変不便に思えたのです。

行きたい場所を思えば、瞬時にその場所に移動できる。ドラえもんの「どこでもドア」みたいに、すぐに行きたい場所へ行ける。

なぜかは分かりませんでしたが、肉体から出た状態であれば、それが可能であるということを無意識のうちに自分で知っていたようです。

元々、肉体に宿っていない状態のほうが普通のことであり、自由でもあり、自然なことであると感じていました。

肉体から抜け出ても意識は消えてなくなることはない

人間は身体がメインの生き物ではありません。

あくまでもメインなのは、意識と呼ばれるものであり、意識というのは「思考するエネルギー体」とも言われますが、別の言葉で言えば、いわゆる「魂」と呼ばれるものです。

それが人間自身です。

私たちは魂が肉体の中にすっぽり入っているに過ぎません。ですから、肉体から抜け出ても、意識というものは消えてしまうわけではないのです。

魂と肉体をつないでいるラインがあり、それがシルバーコード、霊子線と呼ばれるものです。そのコードが切れたときがいわゆる死というものが訪れる瞬間です。

肉体から離れることで、自由に飛び回れる状態、思うことによって行きたいところへ即現れることができる状態になります。

肉体という小さな物体の中に閉じ込められているときとは比べ物にならないほどの軽さです。

生まれてくるときには誰もがそれまでの記憶を消してきます。そして、誰もが平等にゼロからのスタートを切って、この世で生きていきます。

しかし、私の記憶の奥底にある、肉体に宿る前の自由な姿、縦横無尽に移動でき、軽やかに存在していたころの思い出がふと湧き上がってくるのです。