神の子としての目覚め

神の子

神の子としての目覚め

「人間はみんな神の子です」と言われたとき、あなたはどう思いますか。

人は例外なく神の子であり、「あなたも神の子です」と言われて、「はい、そうです」と受け入れられる人はそんなに多くはないのではないでしょうか。むしろほとんど、そんなことは信じられないという人ばかりかもしれません。

私自身もそうでした。「神の子」と初めて聞いたときは全然ピンとこなくて、はっきり言ってよく分かりませんでした。「神の子って何だろう?」と疑問に思っていました。

ところがあるとき、人は神の子なんだと思ったことがありました。その当時、ボランティアで児童養護施設に行って、紙芝居をしたり、歌を歌ったりしていたのですが、一緒に行っていたメンバーの一人と意見が合わないことがよくありました。

そのメンバーは非常に生真面目なタイプで、一回決めたことは絶対に曲げることがない一本気な人でした。どうしてこんなに考え方や個性が違うのかなと、こちらもイライラすることが多くなってきて、いよいよもう我慢できないとなったときに、ふとその人も神の子なんだと思ったんです。目の前にいるその人も神の現れなんだと思って、この人の中にも、神から分けられた愛のエネルギーが流れていて、ここに神が現れているんだと。

なぜそう思ったのかは分かりません。ただ、ふとそう思ったときに、自分との個性の違いが素晴らしいものに思えて、衝突するようなことはなくなりました。その人が一本気であるならば、生真面目になりがちなムードを和らげること。その人にはできないことをすることで、自分の役目を果たしていけばよいのだと思うようになりました。

そして、それ以来、見ている世界ががらっと変わり、会う人、関わる人がすべて、誰もがその内側に愛のエネルギーを宿していて、それは本当にこの宇宙の中ではわずかな一部かもしれませんけれども、神の一部が現れているのだと。神の子であるというのは神の一部であるということです。

そのように今思うようになったのは、神の子であるということを知ることが最初のきっかけでした。そのきっかけがなければ、今こんなふうに思うことはなかったと思います。

神の子であるということに気づけば、すべてが紐解かれていくのです。人間は永遠の命を持った愛のエネルギー体であり、肉体に宿ってこの世での人生を生き、そしてあの世に帰っていく。そのようなことが腑に落ちていくのです。