
ずっと気になっていたんだけど、人間はなぜこの世に生まれてくるんだろうね。

それは多くの人が一度は考える問いかもしれないね。答えを一言でいえば、魂を成長させるため、なのよ。

魂の成長か…。でも、この世で得たお金や地位、名誉なんかはどうなるの?

それらはあの世には持って帰れないの。死後に残るのは、この世で得た魂の学びだけ。だからこそ、何を学び、どう生きたかが大切になるのよ。

ということは、僕たちは楽に生きるために生まれてきたわけじゃない、ということ?

そうね。この世では食事や睡眠といった基本的な営みも必要だし、不自由さもある。でも大事なのは、そんな環境の中でどれだけ愛を持って生きられるか、なのよ。

愛を持つって、具体的にはどういうことを指すの?

自分だけがよければそれでいいと思うのではなくて、周りの人たちと一緒に幸せに生きることよ。お互いに助け合ったり、赦し合えるか。そうした愛を実際に表現できるかどうかが、私たち人間の学びなの。

なるほど…。でも、人間はあの世からこの世に生まれてくるって言うけど、あの世ではそういう学びはできないのかな。

とても良い質問ね。この世界では、目には見える世界であっても、見えない世界であっても「波長同通の法則」が働いている。あの世はエネルギーの世界だから、よりはっきりと似た波長の人たちだけが集まって暮らしているの。ケンカもないし、平和な世界よ。でも、そこにいるだけじゃ成長は望めない。

だから地上に生まれて、いろんな人と出会うことに意味があるんだね。

そう。あの世では決して出会えないような人とも地上では出会える。その出会いを通じて経験を積み、魂を磨いていくことこそ、この世が「魂の修行場」と呼ばれる理由なのよ。

そうなんだね。聞けば聞くほど、人生の苦労や出会いにも深い意味があるように思えてきたよ。