自分は必要とされていないという感覚
「自分の居場所がない」
「周りの人が自分を必要としていないように感じる」
そのような悩みをよく聞きます。
その悩みの解決策は、まずは自分から周りの役に立つことです。
自分から周りに貢献する。
「相手が自分に貢献してくれたら、自分も相手のために何かをやってあげよう」と思う人がいるかもしれませんが、それでは順序が逆なのです。
まずは自分から人の役に立とうとする。
与えられるのを待つのではなく、まずは自分から与える。
自分から相手の役に立つことをする。
そうして初めて相手からも必要とされるのです。
他者はどんなことで困っているのか
誰かの役に立つには相手が何に困っているかを知ることが必要です。
あるカフェでこんなことがありました。
あるお父さんが小学生くらいの娘さんと二人で店内に入ってきましたが、席がいっぱいで座れそうにありません。
奥のほうの席を見に行っても空いている席が見当たらず、娘さんを連れて店内を行ったり来たりしています。
そのとき、二人席に座っていたある一人の男性が立ち上がり、そのお父さんに声をかけました。
「ここどうぞ。僕は向こうのカウンター席に座りますので」
お父さんは「ありがとうございます」と言って、娘さんと二人で席に座ることができました。
その男性は親子が席を探していることに気づき、自分が席を移れば二人が座れると思って立ち上がったようでした。
その男性からすれば、特別なことをしたわけでもなかったのかもしれません。
しかし、その男性の行動によってお父さんと娘さんはもちろん、席をゆずった男性自身も幸せを感じたはずです。
なぜなら、人は誰かの役に立つと必ず喜びを感じるようにつくられているからです。
自分から人の役に立つことをすれば、必ず自分の存在価値を感じられるようになります。
人はお互いに助け合い、支え合うために存在しています。
自分一人だけでは本当の意味での存在価値は生まれないのです。
見返りを求めないで誰かの役に立つ
人の役に立つときに最も大事なことは、相手に見返りを求めないということです。
見返りを求めてやることは打算であり、取引です。
それは相手を利用してやろうというエゴの思いに由来するものです。
そのような思いであれば、いっとき成功したように見えることがあったとしても、それが長続きすることはありません。
なぜなら、自分がしたように、自分もまた誰かに利用されることになるからです。
自分のしたことが自分に返ってくるのです。
それは宇宙の法則であります。
見返りを求めず、ただ無心に与えて、与えて、誰かの役に立っていくこと。
それを愛と言います。
無心に与えたものが結果的に巡りめぐって自分のもとに返ってくることになるのです。