進歩と調和は一見すると矛盾し、相反しているように思われます。
進歩すれば調和が崩れる。
逆に、調和してばかりでは今度は進歩がない。
しかし、大きな視点で見たとき、例えば、宇宙の膨張というものはこの進歩と調和の二つによって成り立っているのです。
風船の一箇所が一方向に伸びていったとき、均衡が崩れることで風船が割れてしまう。
そうならないように調和というものがある。
他の箇所も伸びていくことで、調和をしながら宇宙全体が膨張していく。
これを私たち人間の小さな視点で見れば、ある人が進歩していこうとする。
すると、あるところまでは進歩していけるが、だんだん周りとうまくいかなくなってくる。
一人が突出してくると、周囲とうまくいかないところが出てくるわけです。
他の人からすると、害されたという気持ちが出てくる。
そして進歩というものが止まってくる。
それを越えていくには周りを進歩させていくことが必要になってきます。
周りが上がっていくことで、また自分も上がっていけるようになる。
そのように進歩と調和というものは相反するものではなく、どちらもあるからこそ進化につながっているのです。