質問:生きている価値がない人というのはいるのでしょうか。
回答:まず、生きているというのは存在しているということですよね。
その意味で、大前提として、価値がないという人は一人もおりません。
すべての人がかけがえのない存在であり、いなくてもいいという人は一人もいません。
この世界、この大宇宙を含めて、存在しているということはその人にしか果たせない役割があり、その人にしかできないことがあるということです。
神はすべての神の子たちに唯一無二の個性を埋め込まれて、私たち一人ひとりを創造されています。
誰かと誰かの個性が被って、どちらかの人は要らないんじゃないかということもありませんし、この人の代わりはあの人で済むなどということもありません。
あなたの代わりはこの大宇宙広しと言えども、あなた以外にはいないということです。
それはあなただけではなくて、他の一人ひとりがそうなのです。
存在しているだけで代替の効かない価値が内包されているということです。
この大宇宙を構成している一部として、欠かせない一部として必要とされている。
よく私たちはジグソーパズルのワンピースという言い方もされますけれども、まさにその通りであって、そのピースがないとパズルというのは全体が完成しないですよね。
一つでも欠けてしまって良いものはないということ。
すべてのピースが必要であり、それらすべてのピースの形が異なっていて、同じ形をしているものが二つとしてないということです。
どんなにへんてこりんな形をしているものであったとしても、なかなか他のピースと噛み合わないようなものであったとしても、必要のないピースは存在しないということです。
大宇宙の神にとって必要のないワンピースは存在しないということです。
それがまずは大前提ですよね。
それで、おそらくご質問の意図からすると「生きている価値」というときには、どなたかを頭に思い浮かべているのかと思いますが、いかがですか。ご自身のことを言われているのか、または誰か特定の他の人のことを想定して言われているのか。
質問者:自分のことです。親から「お前には何の価値もない」とよく言われてきました。
回答:これを聞いている親御さんがいれば必ず覚えておいてほしいんですけれども、それは親が子どもに対して最も言ってはいけない言葉の一つですよね。
そのように言われて育った子どもは「自分には価値がない」と思い込み、本来持っている力を発揮できなくなるんですよ。
その子が持っている個性が花開かなくなってしまうんですね。
ですから、親御さんであれば我が子に対して価値がないということではなくて、「あなたの中には素晴らしい力があるんだよ」ということを伝えてあげてほしいと思います。
私たちというのは一人ひとりが花の種のようなものなのです。
種というのは水をあげて、芽が出て、枝が伸びて、葉がついて、花が咲きますよね。
それまでにはやはりそれだけの時間がかかりますし、それぞれの種によっても違いがありますし、芽が出ないからといって何の成長もしていないのかと言えばそんなこともなくて、土の中で少しずつ芽が伸びてきていたりもする。
どのような花が咲くのかは本当に千差万別であり、様々な異なる色とりどりの花が咲くから世界は美しく彩られるのです。
ですから、質問者の方も自分には価値がないなどとは決して思わず、ご自身でしか咲かせられない花を咲かせてください。
それは他の人たちと同じでなくていいのです。
同じ花になろうとしなくていいのです。
それぞれみんな違いがあって、みんないいんです。
そのご自分の中にある種というもの。
神から預かっている愛の種というもの。
それを自ら発芽させ、伸ばし、愛の花を咲かせてください。