質問:自分の思考や感情をコントロールするのが難しくてなかなかできません。どのようにすればそれをコントロールすることができるのでしょうか。
回答:確かにそれらをコントロールするのは簡単ではないですよね。
というのは、人の思いというのはその時々であっちに行ったりこっちに行ったりして、本当に四六時中、色々なことを次から次へと思っているからです。
アメリカ国立科学財団の研究によると、人は一日に1万2千回から6万回ほど思考をしているとも言われています。
そう言われると、ものすごい数ですよね。
普段あまり意識することはないかもしれませんが、それだけ私たちは何かを思い、考えているということです。
その意味では、心というのは暴れ馬のようなものだとも言えます。
心の思いをコントロールするというのは、それを手綱でしっかりと御するということです。
暴れたままにさせないで、適切にさばいてハンドリングするということです。
それにはやはり心の修練というものが必要なのです。
それが上手い人もいれば、未熟な人もいるわけです。
では、どうすれば心を上手に取り扱えるようになるか。
その際には、まず自らの思いや思考がどの方向を向いているのかどうかを自ら客観的に把握することが大切です。
つまり、思いの方向性が重要なのです。
暴れ馬であっても、しっかりと前に進んでくれれば良いのであって、御しきれずに道を逸れてしまうからこそ人は落馬して怪我をしてしまったりするのではないでしょうか。
正しい思いの方向性は一つなのです。
それは、神の思いに沿った方向性かどうかです。
神の思いというのは愛の思いです。
自らの心の中の思いが愛の思いか否かどうかという一点だけを判断基準として持つということです。
愛に反する思いが出たときには、反省をして改めるようにするのです。
次からはそのような思いに振り回されるのではなく、愛の思いに昇華をしていくということです。
愛の思いとは分かち合うことであり、生かし合うことであり、赦し合うことです。
それは良いところを互いに認め合って、協力し合って、調和していくことでもあります。
傷つけたり、貶めたり、憎んだりすることは愛に反する思いであります。
そのような思いになったら反省をし、愛と調和に満ちた心を取り戻せるように心を御していくことです。
そのような日々の絶え間ない修練により、心のコントロールが上手くなり、悪しき思いが湧くことがあったとしても瞬時に修正できるようになってきます。
それは一朝一夕で身につくものではありませんが、それを日々やり続けていれば必ず上達し、常に本来のあるべき方向性の思いを維持することができるようになります。