取り越し苦労をしてしまうという悩み
「取り越し苦労」とは、どうなるか分からないことをあれこれ心配してしまうことです。
まだ起こってもいないことに対して不安を募らせて悩んでしまう状態のことです。
それが無用な心配であるにもかかわらず、どうしても取り越し苦労をしてしまい、やめらないという悩みを抱えている人がいます。
そのような悩みから脱するためにはどうすれば良いのでしょうか。
心配事の96%は起こらない
まずは、大半の心配事は実際には起こらないものであると知っておくことです。
アメリカのミシガン大学での研究によると、人間の心配事の80%は実際には起こらず、16%は準備していれば対応が可能なものであったという結果が出ています。
つまり、心配事のうち96%は実際には起こらず、実際に起こるのはわずか4%に過ぎないということです。
まずはこのことを認識しておくことがとても大切です。
不安な心配事を書き出す
次に、取り越し苦労を脱するために役立つ具体的な方法をご紹介します。
最初にあなたが今、不安に思っている心配事をすべてノートなどに書き出してみてください。
スマホのメモ帳などでもオッケーです。
書き出しているうちに「これは別にたいした心配ではないかもしれない」と気づくものも出てくると思います。
その場合、それらは省いてもらっても構いません。
心配事に対する予防策と対応を書き出す
心配事を書き出せたら、それらが起こらないように自分でできる予防策を書いてみてください。
これは先手を打って対策をし、それらが起こるのを事前に防ぐということです。
続いて、それらが実際に起きてしまった場合に自分でどのような対応ができるかを書いてみてください。
これらをすべて書き終えたら、それらを眺めて改めて読み直してみましょう。
これをするだけで心配事に対する不安はだいぶ治まっているはずです。
今できることに具体的に取り掛かる
そして、書き出した予防策や対応に向けて具体的に今できることに取り掛かってみてください。
心配事を解消するための具体的なアクションを起こし、行動に移すということです。
それによって不安感をより減少させ、断ち切っていくことができるようになるはずです。
悩みを可視化して即行動に移す
『道は開ける』を著したデール・カーネギーは同著の中で人々の人生における問題の主な原因が「悩み」であることに気づいたと述べています。
そして、次の四つのステップを踏めば悩みの九割は解消すると言っています。
それがまさに「１．悩みを詳しく書き記す。２．その悩みに対して自分にできることを書き記す。３．どうするかを決断する。４．その決断をすぐに実行する」ということです。
カーネギーも言っているように、悩みや不安とその対策を書き出し(=可視化)、具体的なアクションを起こすことが重要なのです。
心に持ち続けている不安は現実化されてしまう
「もし、こうなってしまったらどうしよう」という不安や心配を心に持ち続けていると、どうなると思いますか。
実際にそれが現実化されます。
不安事や心配事が現実になってくるのです。
なぜなら、その心配をし続ける、常にそのことを考えているという状態が続くということは自らそれを具現化させようとしていることに等しいからです。
自分が思った通りの人生が創造される
思いを具現化する力。
それが「創造力」というものであり、それはすべての人に神から与えられている力です。
人間は何を思うのも自由です。
不安や心配を思うのも自由ですし、反対に安心や希望を思うのも自由です。
それはつまり「あなたはどのような人生を創り出していきたいですか」ということが常に問われているとも言えます。
そして、自らが思った通りの人生が立ち現れてくるのです。
「人間は自分が考えた通りの人間になる」とも言われるように、自分の人生、自分の現実というのは自ら創造することができるということなのです。
不安は不安を増長して増幅する
不安や心配の思いを心に抱えていると、それらは雪だるまのように膨らんで大きくなっていきます。
不安は不安を引き寄せるのです。
それは例えば、不安を煽るような情報ばかりが入ってくるようになったり、自分と同じように心配性の人たちが周りに集まってきたりなどして、どんどん不安や心配が増していくようになります。
なぜそのようなことが起こるのかと言えば、この世界には「波長同通の法則」が働いているからです。
「親和性の法則」や「類は友を呼ぶ」とも言われますが、似たような思いは互いに通じ合い、引き寄せ合って、増幅するからです。
これはエネルギーの法則であり、例外というものはありません。
不安を断ち切り大安心の境地で生きる
そのような法則がこの世界を貫いているということを知り、その認識を持つことがとても大切なことです。
すると、どのような心の持ち方をすれば、不安や心配に振り回されずに生きることができるかが分かるようになってきます。
すなわち、不安や心配を断ち切り、絶対的なる安心感と希望とその確信を持って今日から生きるということです。