自分自身を愛し、信頼する

「自分のことが嫌い」という人がいます。

「自分には全く良いところがない」
「自分は欠点だらけの人間としか思えない」
そして、ふとしたときに自分の未熟さを目の当たりにして、ますます自分が嫌いになっていく……。

「あの人はあんなにキラキラと輝いているのに、自分は全然ダメ」
そんなふうに自分と誰かを比較して、どんどん落ち込んでいく……。

私もそうでした。
「なんで自分はこんなにダメなんだろう……」
そう思っていました。

でも、あるときにふと、ダメな自分を受け入れてみようと思いました。
ダメな自分を素直に受け入れて、生きてみようと思いました。
「ありのままの自分として生きよう」と。
「ダメな姿をさらしてもいいじゃないか」と。

そのときになって初めて、それまでの私は「自分はダメだ」と自分自身を裁いていることに気づいたのです。

自分を裁いていては、誰も愛することなどできません。
なぜなら、自分を愛することができない人に、他の人を愛することはできないからです。

自分自身を信頼するときに、何がキーになるか。
それは、根本的に、自分がどのような存在なのか、ということに尽きると思うのです。私たち人間は誰もが神の子であり、愛のエネルギーそのものとして命を分け与えられた存在であると。その一番本質的なところを信じ切れたときに、本当の意味で、自分自身を信頼できるようになるのではないでしょうか。

どんなに欠点があったとしても、神の一部として、その人にしか果たせない役割をもって生み出されたのが私たち一人ひとりです。この宇宙に存在しているということは、それだけで価値があり、必要でない人など一人もいないのです。

私たちは完璧である必要などないのです。
それは、完璧でないからこそ、成長していく余地が与えられているということでもあります。そして、完璧でないからこそ、互いに助け合って、生かし合っていくことを学ぶこともできるんだと思います。