ややもすると、私たちの口から出るのは不平不満が多くて愚痴や文句などを言いがちです。
もし目に見えるように視覚化すれば、それらの思いや言葉は薄黒いスモッグのようなものであり、自分自身はもちろん、周りをも暗く、重くするものです。
どうして不平不満が出てくるのでしょうか。それは結局のところ、あるがままに今あることに感謝して受け入れるという思いが欠けているからです。
それは「足るを知る」という言葉もある通りで、もっともっと欲しいということではなくて、もうすでに充分にあることに気づいて、それで満足するという思いが欠落しているのです。「ないものねだり」とも言いますけれども、私たちは「ないもの」ばかりに目を奪われて、「すでにあるもの」に目を向けることを忘れがちではないでしょうか。
今の状態がどれだけ恵まれていて、どれだけありがたいことなのか。それに気づけば、愚痴や文句ではなく、「ありがとう」という感謝の思いが湧いてくるはずです。そのような思いや言葉は、視覚的に言えば、金色に光っているミストのようなもので、自らを輝かせて、周りをも明るくするものです。
不平不満ばかりを言っている人で幸せな人は見たことがありません。そのような人からは幸せが逃げていってしまうのです。